村井忠夫のマンション管理ブログ

村井忠夫のマンション管理ブログ
8年前の2月、国会でマンション管理をめぐる史上初の議論が行われた。そして、昨日の朝刊には・・・
始めはウソだと思った、そんなことがあるはずないから

 国会がざわざわしている。その国会の衆議院予算委員会で、ちょうど8年前の1999年(平成11年)2月4日にマンション管理の問題が論じられたことを、マンション管理の関係者は聞いたことがあるだろうか。たぶん、ほとんどの管理組合の人は知らないだろう。管理会社にも知らない人が多いのではないか。マンション管理士になると、もっと知らない人が多いのではないか。何しろ、私だって知らなかったのだから。ことの一部始終を聞いたのは、翌日の2月5日、つまり今日だった。わかるはずがない、どの新聞もテレビも、報道しなかったから・・・。話を聞いたとき、そんなことがあるはずがないと思ったものだ。マンション管理のことを、きちんとした場所で、きちんと論じられるなどということがあるはずがないことを、何十年がかりで実感してきていた人間ならみんなそう思っただろう。

 しかし、衆議院予算委員会という場所での分譲マンションの問題の取り上げられ方は、通り一遍ではなかった。管理組合のことや管理会社のことがきわめてリアルな形で語られたし、議事録をみると、質問も応答もまことに丁寧な感じで進められたことがわかる。

珍しいことがあればあるものだ。でも、まずはお手並み拝見・・・

 でも、正直なところ思ったものだ、「へーぇ、珍しいことがあればあるもんだ・・・。まぁ、どこまで、この議論が本物になるか、まずはお手並み拝見だな・・」と。しかし、その後の成り行きは、こうした感想をはるかに超える展開になった。でも、知る人は知っている、このときの議論が1年以上を経て、マンション管理適正化法という法律になって具体化したことを。それまでの間に、マンションが建てられ続けて、その戸数がもう400万戸に近くなっているほどだったのに、この法律名称の原案に「マンション」という言葉を入れることに立法関係者が強く反対していたことを。その反対の理由は、国語辞典が「マンションとは大邸宅の意である」と説明していたことだったのを。そして、一度こうした言語感覚に風穴が開いてしまうと、もはや何も問題がなくなってしまって、すぐその後に「マンション建て替え円滑化法」ができたときには、もうマンションという言葉をめぐるこの種の議論がまったくなかったことを。

あれからも8年が過ぎた。どこが、どれだけ変わったか

 さて、昨日の日経の朝刊一面のトップ記事。『マンション管理組合の理事会 管理会社の代行可能に 高齢化・単身者増 運営難に対応』。記事には「・・・管理会社に業務委託する場合も、あくまで理事会が主導するのが基本だ。しかし、実際には役員のなり手が見つからずに活動が停滞する組合も少なくない。・・・」ともある。確か、このことが気になって書いたり話したりし始めてからもう20年ははるかに超えていると思うのだが・・・。

 マンション管理適正化法の第4条には、こうある。『(管理組合等の努力)第四条 管理組合は、・・・マンションを適正に管理するよう努めなければならない。』ついでに、この条文の第2項も。『2 マンションの区分所有者等は、・・・管理組合の一員としての役割を適切に果たすよう努めなければならない。』昨日の日経の記事には「マンション管理適正化法の改正も視野に入れて検討する」ともある。

 国会でマンション管理の問題が史上始めて取り上げられるという歴史的なことが起こってからちょうど8年が過ぎた直後の新聞で、この記事をみた。何が変わったのか、何が変わらないままなのか。そして、500万戸の分譲マンションはこれからどうなるのか。
| muraitadao | コラム | 01:15 | comments(3) | trackbacks(1) |
管理業を受託する側の管理業者が、委託者サイドである理事会の代行者になっていいものなのでしょうか? 利益相反もいいところではないかと感じるのですが・・・むしろ管理士の活用をこそ考えるべきだと思うのですが・・・
| | 2007/02/06 11:33 PM |
実は、私が書かなかったことの一つは、その点にあります。今まで30年近く考え続けてきたことやこの5年余り見てきた動きをちょっとやそっとのことで変える気は毛頭ないにしても、今度のニュースにはわからない点が多すぎる気がします。いろんな人の、いろんな意見が、もっと、もっと必要だと痛感します。ありがとうございました。
| 村井忠夫 | 2007/02/07 10:39 AM |
コメントいただきありがとうございます。
村井さんのコメントを拝見して、私の早合点ではなかったことに安堵いたしました。

おそらく、新聞記者の質が悪くて、不勉強のままあやふやな表現で記事を書いた可能性もありうるなぁ・・・などと勝手な早合点をしています。

万一、そういう事情でないならば、是非、国土交通省へ影響力を発揮していただければ幸いです。
| | 2007/02/07 7:08 PM |









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