村井忠夫のマンション管理ブログ

村井忠夫のマンション管理ブログ
都議ヤジ問題の本当の理由は議員の当事者感覚の貧しさ
犯人探しより「野次は議場の華」という政治感覚の古さの方がよほど問題では?

都議会で下劣きわまるヤジが出たというニュースをラジオで聞いたとき、都議にも払うことになる都民税を納めるのがつくづく嫌になった。

同じニュースを夜テレビでみていたら、何とかいう都議が「ヤジは議場の華といいますからねぇ」などと話すのを見て、その腹立たしさをあらためて再確認する羽目になった。

ヤジは議場の華」だなんて、少し古すぎないか。昭和一桁の人間がこの言葉を聞いたのは、いったい、もう何十年前だったか思い出せないぐらい古い古い昔の言葉だ。

ヤジは何の不思議さもない当たり前の発言なのだから、いちいち目くじら立ててそんなことにかまうなよ・・・と口の片方をゆがめながら冷笑気味にいう感じのニュアンスがある。いまでも首相を含めた現役政治家の人たちは、本気でそう思っているのではないか。

ヤジ自体、もともと他人の発言を遮って邪魔立てし、非難や嫌味あるいはからかいを大声で叫ぶことだから、普通の市民生活をしている人間にはまったく無縁の行為である。他人の意見を聞く気などまったくない人間が誰かと話している最中に、相手の話の腰を折って大きな声で不平や嫌味をいったりしたら、どうなるか。そんなことは、誰でも承知している。

社会人ならやるべきではないと誰もが考えている行為だ。そんな行為が政治家に限って議会という公式活動の場で“華”とか何とか見当違いのいい方で公認され正当化されること自体が理解を超える。

それなのに、今度は、また選りによってとびきりの下劣さで・・・といった感じだ。社会人として通用しない人間が都議になっているとしか思えない。
                                                                     ☆
そう思っていたら、今度は環境大臣の「最後は金目でしょ」発言のニュースが続いた。これも都議会のヤジと本質は同じだ。「最後は金目」というむき出しで人間性への配慮も何もない言葉は、その言葉を口にした人自身の問題なのだから。

管理組合でヤジをとばしたら そのマンションには住めなくなる!

ヤジが社会人の普通の生活にまったく無縁の行為であることは、管理組合の会合でヤジなどまったくあり得ないことを考えれば説明抜きで誰にもわかる。

まれに、総会などで意見が紛糾してもめたりしたときにヤジが飛ばされることもあるだろうが、そういう時にヤジを飛ばすような人物はだいたい常日ごろから「あの人は…」という目つきで問題視されていることが多いはずだ。

コミュニティなどという言葉を口にしたりしなくても身近な人とのつながりを大事にする人なら話し合いの最中にヤジを飛ばすなどということは夢にも考えない。そんなことをしたら、マンションに住みにくくなることを知っているからだ。

こういう社会常識があるから大勢の人が顔を合わせていっしょに住むマンションの暮らしが成り立っているのだし、管理組合もそうした状態を当然の前提としている。

社会常識として当然のそんなレベルのことが、なぜ国会や都議会でできないのか。

背景にあるのは自分のことしか念頭にない当事者感覚の貧しさではないか

ここまで考えてきて最後に思い当たるのは、ヤジの背後にあるのは当事者感覚のどうしようもない貧しさではないかという点だ。当事者感覚などという言葉を使うまでもない。もしも自分自身がその問題にぶつかっていたら…と考える感覚の問題だからだ。

たったそれだけのことだが、さらに遡っていくと、これは想像力の問題になる。「もしもあなたがその問題に直面したらどうしますか?

たったそれだけの問いに答えられるかどうかは、頭の中でその問題が展開する光景の中に自分がいたら…と想像できるかどうかで決まる。

今度のヤジを飛ばした都議は、そういう想像力の貧しい人物だったに違いない。こんな人間が、ウチのマンションの隣に住んでいたらどうしよう・・・。

でも、そういうことが起こるのがマンションの現実だ。区分所有法もマンション管理適正化法も答探しの役に立たないようなそんな人間の存在も考えておかなければ、マンション管理は成り立たない。

管理組合の実情を知っている人間は、少なくとも、こうしたことをいつも承知している。でも、ヤジを飛ばしたりその犯人探しに右往左往している政治家よりも管理組合の人間の方がマシだと思う。

これは間違いない。
| muraitadao | コラム | 12:22 | comments(2) | trackbacks(0) |
ヤジも悪いですが、しっかり相手の話を聞いていたからのヤジだと思います。寝てる議員よりはマシレベルだなと思います。
私はこの前、某法律系の資格を持った方とお話しをしたのですが、それと似ています。バリバリの法律と思慮の深さと情報の量で、適切な選択肢をいただけるとと思っていたのですが、すごくがっかりさせられました。
でも、なんだかんだでそれでも食っていける世の中なので、持ちつ持たれつなんだと思います。そこまで立派な人間にならなくてもいいから、ただ、権力を振りかざすのだけはやめていただきたいですよね。
| ポリス | 2014/06/26 8:34 AM |
コメントありがとうございました。ヤジ自体についてはいろんな考え方があります。古くは吉田ワンマン首相時代のこともよく覚えていますし・・・。ただし、何十年も様子をみていて、ヤジにそれほど意味があるとはとても思えないばかりか、議論の邪魔になる印象の方が強くなりました。一番嫌なのは、ヤジが発言中に話し手の腰を折る点です。どれほど気に入らなくても自分の言いたいことをまず抑えながら相手の話を最後までキチンと聞き終わって考え方を確かめることは最低限の礼儀です。
その最低限の礼儀さえ忘れて《ヤジが議場の華》だなどというのは、もはや詭弁だと思います。でも政治家の感覚は普通の市民感覚と違いますから、それはやめましょう。
私が言いたかったのは、普通のわれわれの生活でこんなヤジを飛ばしたりしたら社会人としての生活が成り立たなくなることを国会議員も都会議員も、そして安倍総理大臣も再認識してほしいということでした。つまりヤジは《やらない方がいい》行為だと考えるのが社会常識だということなんですね。
その社会常識を前提にしないと多くの人が生活条件を共有しながら住むマンションも、マンション管理も成り立たないというのが、私のいちばん言いたかったことです。
| 村井忠夫 | 2014/06/26 1:57 PM |









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