村井忠夫のマンション管理ブログ

村井忠夫のマンション管理ブログ
標準管理規約改正。当てにしてはいないが見直しの程度が気になるこの頃のニュースを読むと・・・・
連休明け数日後ニュースの物物しさに鼻白む

 連休の間、何となくテレビや新聞のニュースが水っぽい感じだった。話のタネ並みのテレビニュースやページ数が薄いのに広告がやたらに目立つ新聞。そして、連休が終わったあとの5月7日は新聞休刊日。テレビは、相も変わらず。

 ・・・と思っていたら、連休明け直後の月曜日にニュースの感じが一変した。「安保法制 自公合意」のニュース。どの新聞もこのニュースを報じているのはもちろんだが、その取り上げ方に様々な違いがある。

 池上さんもどきにいちいちその違いを語る気はないから詳しく比較したりしないが、見出しをちょっとだけ比べてみた。

 やはり、朝日と読売で違う。朝日は「安保法制11法案、自公が最終合意」、読売は「安保2法案、自公が正式合意」。2と11では感じがまったく異なる。ほかの新聞は法案の数は出していない。

 こうした動きがいきなり表に現れてくるわけはないから、連休の間にもいろいろ動きがあったのだろう。しかし、そうしたことはニュースに出ていないから知る術もない。
                         ☆
 ニュースがないから、知る術がない。だが、それは「情報がない」ということであって、「事実がない」ということとは違う。

 ニュースがあっても、その内容が事実をどのくらいカバーできているのかは、これまた知る術もない。

 ニュースは雲が出てきて雨が降るような自然現象ではない。情報の発信者がいるからニュースが流れるのだ。情報を発信する人がいるのは、その情報の内容にそれなりの意味を見出して関心を持つからだ。関心がなかったら目を向けないし、目を向けないことは情報として伝えたいことをもたらさない。

 ニュースがあるかないか。その違いが教えることは、いったい何なのか。

 以前からわだかまっていた疑問が、この頃はますます色濃くなっていく。

マンションのニュースがない。まして標準管理規約改正のニュースなんか・・・

 大手の一般メデイアにマンションのニュースが、まったく流れない。たまに流れても、マンションがどのくらい売れたかという市場動向の話だけだ。売れたマンションが買い手のものとなった日から長い長い管理のステップが始まるのだが、それがニュースになることは滅多にない。

 だが、情報の発信者、つまりジャーナリストがまったくマンションに住んでないわけはない。600万戸にのぼるマンションには政治家もいるしタレントもスポーツ選手も高名な大学教授も高級官僚もエリート経営者も、住んでいる。今の世の中を動かす立場に関わる人がこれほど住んでいるところに、ジャーナリストだけが住んでいないはずがない。

 であるならば、マンションに住んでいるジャーナリストがどこかにいて、このブログに書き続けているようなことを感じ、似たような意見を持つこともあるはずだ。

 そうであれば、ジャーナリストが自分自身の生活実感で問題意識を持ち、それをベースにした情報を流せる可能性はあるはずなのに・・・。

 だが、そんなことはない。

 なぜだろうか。
                         ☆
 まったく流れたことがないそうしたマンションに関連するニュースの中で、いま一番気になっているのは標準管理規約改正の成り行きだ。

 集団的自衛権も、東京に配備されるオスプレイも、箱根山の噴火も気になるが、マンションに住んで真面目に維持管理に取り組んでいる人なら、誰もがみんな気にしているのが標準管理規約の改正だ。

 関連メデイアによるほんの僅かなニュースによれば、2年半の長い長い休止期間を経て再開された検討会は早くも閉幕してその議事録も公表された。この後、標準管理規約は改正内容についてのパブリックコメントの募集を経てこの夏には固まるらしい。

 だが、そうしたニュースが一般メデイアに流れることは今までなかったし、これからもなさそうだ。

標準管理規約改正のニュースがなぜそれほどの重みを持つのか

 発表された最後の検討会議事録に出ている出席メンバーの発言の中から、マンション管理業協会の次のような発言が目をひいた。

 本来なら、この検討会には分譲マンション管理の唯一の当事者である管理組合関係者がいなければならないはずだが、どういうわけだかメンバーに入っていない。

 そんな状況の中で、マンション管理業協会の人の次の発言が目をひいたので、発言趣旨を要約しながら紹介しておきたい。ついでだが、マンション管理業協会の誰なのか名前がわからないので発言者を確かめようがないが、きわめて核心をついた意見だと思う。

 《現在の標準管理規約に準拠した形で運営されている管理組合がマンション総合調査でも8割を超えている。今回の標準管理規約改正で管理組合に無用の混乱が生じないようなきめ細かい配慮がほしい。検討会でも論議された管理不全マンションやマンション自体の多様化を考えて管理組合の実情に「見合う」「見合わない」「なじむ」「なじまない」といった判断ができる規約の構成と管理に理解できる説明を望みたい。》

 管理会社の団体らしく管理組合の実情を熟知した内容だが、この発言の趣旨が重みを持つのは、標準管理規約が素人集団である管理組合が物事を決める時の手がかりとなるデファクトスタンダードとしての役割を果たしてきたのだから、今度の改正でもその点の継続性を必ず考えてほしいということを主張しているからだ。

 その点を考えた改正案には、多様な管理組合の実情に対応した選択肢の幅と、素人集団である管理組合の理解レベルに対応した説明が必要だということも付け加えられている。

 単純に見過ごしてほしくない難しさが、いっぱいある発言だ。

 災害対応が課題化したマンションで命綱となるコミュニティを考えなくても済ませられる考え方はいったいどうなのか、専門家の助けが要ると考えるほど劣弱な管理組合の当事者能力をどういう組織条件で確保するのか、などなど書き尽くせないほどの論点が浮かんでくる。
                         ☆
 どんな改正案になるのか。この夏が待ち遠しいとは思わないが、正直なところ気になる。
| muraitadao | コラム | 10:51 | comments(0) | trackbacks(0) |









http://murai.realestate-jp.com/trackback/991758
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< June 2017 >>
+ SELECTED ENTRIES
+ RECENT COMMENTS
  • 【番外】11年目。公開遺言のつもりでブログを書き続けます
    マンション・チラシの定点観測 (11/26)
  • 文庫本より重くて330ページもある箱入りの「東京防災」という本が届いたが、さて・・・
    村井忠夫 (12/07)
  • 文庫本より重くて330ページもある箱入りの「東京防災」という本が届いたが、さて・・・
    尾下 義男 (12/07)
  • 文庫本より重くて330ページもある箱入りの「東京防災」という本が届いたが、さて・・・
    村井忠夫 (11/23)
  • 文庫本より重くて330ページもある箱入りの「東京防災」という本が届いたが、さて・・・
    尾下義男 (11/23)
  • 2年半ぶりでメンバーも変わって再開のマンション管理検討会、たった1か月で結論を出すとは・・・・
    とおりすがり (04/24)
  • 最新の「マンション総合調査」から読めること、読めないこと
    村井忠夫 (09/06)
  • 最新の「マンション総合調査」から読めること、読めないこと
    まるーべり (09/06)
  • 都議ヤジ問題の本当の理由は議員の当事者感覚の貧しさ
    村井忠夫 (06/26)
  • 都議ヤジ問題の本当の理由は議員の当事者感覚の貧しさ
    ポリス (06/26)
+ RECENT TRACKBACK
  • 「沈黙は賛成じゃない」という論理。選挙や総会では?
    マンション管理の情報屋。。。 (09/22)
  • マンションの中の喫茶店が話題になる・・・・:マンションの共用空間の新しい意味をもっと考えていいのではないか
    神園良輔の『マンション展望』 (05/05)
  • マンガ説明入りの規約解説本があってもいいじゃない?でも実際には簡単にいかないけどね
    マンション管理士情報ナビ (05/27)
  • マンガ説明入りの規約解説本があってもいいじゃない?でも実際には簡単にいかないけどね
    マンション管理士情報ナビ (05/27)
  • 女児マンション転落事故のニュースが浮かび上がらせたこと:どこのマンションでも同じことが起こる可能性にどれだけの人が気づいているか
    MANSIONS-COMMUNITY blog (04/15)
  • 「億ション」は最高が1億円なのか、最低が1億円なのか、それとも・・・:管理の基本原則は何億円でも関係ないが
    マンション展望 (02/16)
  • 「美しい国」で、これ以上「美しくないこと」が起こらないように:もっと集合住宅に住む不安を減らすための議論を
    マンション展望 (12/01)
  • 8年前の2月、国会でマンション管理をめぐる史上初の議論が行われた。そして、昨日の朝刊には・・・
    NONブログ (11/27)
  • 書名は買い手にとって本のすべて。本の名前と内容はなるべくなら、あまり違わない方がいいと思うのだが・・・
    高層マンション (08/27)
  • 新しい住宅が建たなくなったというニュースの怖い連想:暗い窓ばかりのマンションが思い浮かぶ・・
    マンション展望 (08/25)
+ CATEGORIES
+ ARCHIVES
+ LINKS
+ PROFILE