村井忠夫のマンション管理ブログ

村井忠夫のマンション管理ブログ
【語り尽くされていないこと、見逃されていること52:年齢】「今の自分」は「昔の自分」の延長上にある。それが誰もみんな同じなら・・

「年齢」が生きてきた年数なら 言葉にも考え方にも それだけの時代の流れが必ずどこかに隠れている

 このごろ何かにつけて「年齢」という言葉の意味を改めて考えるようになった。「年齢」はこれまで生きてきた年数をストレートに示す言葉だから、何十年と続いてきた時間軸の延長上にある。自分の生まれた年に始まった長い長い時の流れの上で起こってきたきたことは、すべて《今の自分》にどこかで必ずつながっている。

 そのつながりは、自分自身が気づくかどうかに全く関わりなく、有無を言わせぬ形で《今の自分》の姿にどこかで関わっている。《今の自分》がふと語る言葉にも生きていく気持を動かす考え方にも、年齢や時代の鮮明なイメージがどこかで間違いなく隠し絵のように影を落としている。

 私自身についていえば、1931年(昭和6年)に生まれてから2017年4月25日の今までに起こったこと、そのすべてを自分がどう受けとめてきたかが、このブログのどこかにあらわれていることになる。それは、このブログを書いている私の存在に生きてきた時代がまるごと切り離せない状態で否応なくつながっているからだ。

 少し気恥しい気持にもなるが、正直な実感である。

 この点に誰一人として例外はあるまい。政治家であろうとジャーナリストであろうと無名の一市民であろうと全く変わらないはずだ。

 その人が語ったり書いたりする言葉を通して私たちが知り得るその人の考え方は、その人が生まれた時代を背景として生まれてきたものだからだ。

2017年に見えている《今のマンション》は何年も前に建てられた《昔のマンション》だから そこには竣工した時代がいたるところに映っている

 この感慨は、そっくりそのままマンションに当てはまる。

 《今の自分》が長い年月を経た《昔の自分》であり、長い年月の流れがほかならぬ《今の自分》に反映しているのと同じように、《今のマンション》は竣工以来、何十年も過ぎた《昔のマンション》であり、はるかな昔に建てられた時代のすべてが目前の建物の光景に反映しているといえるからだ。

 この点は、《昔》という言葉を具体的に何年前と考えるかによってかなり違ってくるが、仮に30年という言葉を当てはめてみると、どうなるか。

 築後30年のマンションを考えてみるなら、1987年(昭和62年)竣工ということになる。昭和も末の時代だが、今にして思えば、気づかぬうちにバブルがもう始まっていたことに思い及ぶ。

 景気効果を期待して「マイホーム」のイメージで国策機関の住宅金融公庫融資が年利4.5〜5.0%というレベルでマンションの売れ行きを支えた時代だった。

 マンション市場の広がり方に気づいた新規参入のデベロッパーが相次いだ。マンションの需要を支えたのは団塊の世代で働き盛りの40歳代。パパがいてママがいて、かわいい子供が二人いて・・というイメージの核家族が圧倒的な買い手で、どのマンションもファミリー向けLDKタイプが中心だった。

 マンションはコンクリートの長寿命建造物だから、堅牢な頼もしいその眺めも、やがていつの日か古びていく時期が来ることは、誰もが頭の隅で思い浮かべていた。だが、そんなことはすぐ頭から消えてしまって差し迫った実感はまだまだ遠い時代だった。

新しいマンションで管理にまだ実感がなかった時代の仕組みが今もそのまま・・。これって大丈夫?

 筆者が住む4棟600戸マンションは、この頃、築後13年目を迎えていた。最初の大規模修繕工事が課題となり、成り行きで旗振りを務めることになってしまった時代だった。

 ここから後のいきさつや記憶はもうとても簡単には言い尽くせないから、すべて別の機会に譲る。

 ただ、一つだけはっきり語っておきたいことがある。

 それは30年前に様々な機会を通して胸に浮かんできた実感や腹立たしさをこらえながら押し殺してきた疑問が、今もなおほとんどそのままの強さで残っている点だ。

 ほんの少しだけ、本当にいくつかだけあげてみよう。

●マンションに住む人が一戸建て住宅と同じ感覚で暮らすのはなぜだろう・・。

●マンションに住む常識が偉い人やお金持ちや難しい理屈を述べ立てる人に全くいないのは、どうしてだろう・・・。

●マンションが大きくて複雑なわかりにくい住居だというわかりきった当たり前のことをはっきりいう人が、今もめったにいないのはなぜだろう・・・。 

●『マンションは管理を買え』なんてまことしやかに真っ赤なウソをいい出したのはいったいどこの誰だろう・・・。

●働き盛りでマンションに関わろうとする人がエリートになる例が少ないのはなぜだろう・・。

●「マンション」っていったい何だろう・・・。

●「管理組合」っていったい何だろう・・・。

・・・・・・・・・・・・・・ 

 むなしくなってきた。もうやめる。

| muraitadao | コラム | 09:28 | comments(0) | trackbacks(0) |









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