村井忠夫のマンション管理ブログ

村井忠夫のマンション管理ブログ
【44年の実感で「マンションの管理」を考える 29】自治体情報の情報ネットにコンビニや銭湯があってもマンションがないのはなぜ?

災害のニュースでハザードマップのことを解説する人はこの情報の届き方の実情を知っているのだろうか

 月が変わったが、暑さが日ごとに堪える。先月は猛暑や大雨に加えて、いつもと動き方が違う台風まで重なって大変だった。そんな一か月だったが、災害ニュースの中でハザードマップにふれたものが今も何となく気になっている。

 災害は地域ごとに地形や歴史など固有の状況に対応して起こるという意味で、完全に局地的なものだ。だが、その全体像は自分の狭い感覚ではとらえられない。だから、全体像がわかれば目前で起こっている不安な事態にどこかでつながることが確かめられる。

 天気予報がつねに全国の気象概況から始まって各地方ごとの天気に移り、それから都道府県別、さらに場合によってはエリアごとに細分化されていくほどリアルになって期待値に近づいていくことが、何よりもそれを物語っている。

 災害は誰にとっても「自分が今いる場所」を中心とした狭い事態として受け取られるのだが、それだけに眼前の事態がなぜ起こったのか、これからどうなるのかということが自分一人の感覚でとらえきれない心細さを伴う形で残る。

 でも災害に直面している自分の座標を確かめることができれば、そんな不安を減らせることになる。

 だから、そのことを確かめるための情報があれば、その意味の効果は小さくない。ハザードマップが現実的で有効情報になる理由は、そこにある。

 ・・・などと考えてきてふと気がついたのだが、自分の手もとにあるはずの肝心のハザードマップをどこにしまったか、どうしても思い出せない。

 マンションで数年前に管理会社から全戸に配布されたというはっきりした記憶があるのだが、そのときにどこへしまったのか・・・。

 このマンションで居住歴が長くて親しい人にも聞いてみたが、似たような感じで何となくはっきりしない。

 結局、市のサイトで最新のハザードマップで確かめて、少し落ち着いた。

 全戸配布のハザードマップのことを聞いた人は、わざわざ電話で市役所に聞いてくれたらしい。市役所では今年3月に全戸配布しましたと言っているらしいが、これも心当たりがない。

 いくら齢を重ねていても、この3月のことを思い出せないほどおぼつかない状態ではないから忘れてしまっているはずがないのだが。
                   ☆
 岡山や広島の豪雨災害を伝えるテレビで、専門家と称する人が「ハザードマップをよく見ておくといいですよね」などと話していたのを思い出した。だが、すぐそのあとのシーンで「ハザードマップを見たことがありますか?」と聞かれた被災者が「え?何ですって?ハザードマップなんて、そんなの知らない」と答えているのを見て、やはり・・・と思ったことも。

 こうした資料を作って配布する市役所や区役所の実情や配布資料を受け取る住民の複雑多様な状況を考えれば仕方がないのかもしれないが・・。

 それにしても・・などと脈絡もないことが浮かんでくるまま、また猛暑の夏の午後が過ぎた。

ネットで見るとどこの市や区でもそれなりの説明が出てくるのだが・・。ネットも見ない、新聞もとっていない人はどうするのだろう・・・

 わが身自身のあいまいさを自覚したのがきっかけで、自分の住む市のハザードマップはネットで何とか確かめることができた。

 探し物を見つけたような気分で一息ついたのだが、この機会によその市や区の様子を知りたくなり、いくつかの市や区のサイトをあたってみた。

 少し時間をかけてあちこちのサイトをみて、どこの自治体もハザードマップを含めた災害情報にはそれなりの方法で取り組んでいるらしいことがわかった。

 しかし、同時に、かねてから気になっている点が多くの自治体で共通しているらしいこともわかった。大ざっぱにあげてみると、こうなる。

.好泪曚覆匹鯀枋蠅靴織好織ぅ襪離咼献絅▲訃霾鵑多いのだが、パソコンもスマホも使わない人にはまったく使いようがない。

△修Δ靴真佑砲郎も紙ベースの情報しか手がない。ところが、その配布が新聞折り込みのチラシといっしょになっていると、新聞をとらない人には情報が届かない。

7覿鼻▲好泪曚發覆ぁ▲僖愁灰鵑皀瀬瓠⊃景垢發箸辰討い覆た佑自治体情報配布ネットの盲点になっている。これにはどこも手を焼いているらしい。

 まだいくつもあるのだが、ブログで論文まがいのことを並べても仕方がないからやめておく。

 だが、居住人口が市人口の2%近いマンションに住む一市民としては、上記のような自治体情報配布の苦労にはかなり共感することが多い。

ハザードマップもさりながら「住民向け情報」発信ネットにマンションを含めた再検討が欠かせない!マンション コミュニテイはお念仏にあらず!

 高齢化や非婚化によってどこでもこうした実情が生まれていることは、とてもよくわかる。管理組合が居住者向け情報を発信するときにも、似たような悩みがあるからだ。どういうことを、どういう方法で、どう伝えるかという難しさは全く同じだから。

 でも、マンションは集合住宅だから、物件の実情に対応したそれなりの方法がある。大小新旧の条件で住む人の属性がある程度まとまっているからだ。
                   ☆
 自治体がこの点に目を向けないのは、なぜなのだろう。今のような時代になって新聞を読まない人への情報配布方法に気づいた自治体は様々な場所に配布スポットを作っているが、その内容を見ると駅や郵便局、コンビニ、スーパーはもちろん書店や銭湯などもあって苦労のほどがしのばれる。

 それなのに、自治体の方ではマンションの場合をどの程度に考えているのかが、あまりよくわからない。中には「オートロックマンションの場合は、戸数分の部数を管理人の方にお渡しする場合もございます」などと断る自治体もたまにあるから、たぶん念頭にはあるのだろうが・・・。

 マンションがこれだけ増えてどこでも存在感が大きくなっているのに、何だかピンと来ない。

 ちょっと前に、マンションのコミュニケーションがどうだとかいう議論がかなり盛んだったことがあるが、こういう地域レベルの情報ネットでマンションの位置づけを考えていた人はどこにもいなかったのではあるまいか。

| muraitadao | コラム | 15:37 | comments(0) | trackbacks(0) |









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