村井忠夫のマンション管理ブログ

村井忠夫のマンション管理ブログ
【44年の実感で「マンションの管理」を考える 39】書いても書いても書くことが終わらないままブログを書き続けて12年目・・

2006年11月にメモを書く気分で始めたら、いつまでたっても書き終えた気分にならなくて・・・

 このブログも11年が過ぎて12年目に入る。

 と言っても、年数が過ぎたことなど書き手がやっと気づく程度のことにすぎないが・・・。

 普通は、同じテーマを同じ視点から語り続けていれば、いずれは語り終えるところにたどり着く。たどり着いたといえなくても、何とか一区切りつく状態になる。

 しかし、マンション管理ブログと銘打って始めたこのブログは、10年過ぎても一向にそうならないままだ。

 ブログは論文やエッセイと違うから、折々の感想を気持ちのまま日記風に書きとめるプライベートなものである。何を、どういうふうに書こうと、そこは自由だ。書きたければ書けばいいし、書きたくなくなったらいつでもやめればいい。

 それだけの話である。締め切りとか行数なども、いっさいフリー。気にしなくていい。気楽この上なし。

 そう思って、書き始めた。

 書きたいから書く。書きたくなくなったら、いつでもやめよう・・という気分は、今も頭の真ん中にあるのだが・・・。

 だが、毎年11月の今ごろになっても一向に「いつでも・・」という気分にならない。今年も、そうなった。書きたいことがなかなか書き終わらないからというのに尽きる。

 なぜ、書くのか。

 書きたいからだ。

 なぜ、書きたいのか。

 自分が感じ、考え、納得し、逆に納得できず、おさまりきれないことをほかの人に知ってほしいからだ。

 なぜ、そう思うのか。

 まだ、知ってほしいことを書き終わっていないからだ。

 それどころか、むしろ増えているような気がする。

だから、もう、書くしかない。

まだ珍しかった「マンションの大規模修繕工事」の連載記事を雑誌に書いたころ、発足早々のマンション管理センターへの協力を理事長から求められて・・・

 ブログを書き始めたのは、住み続けてきたマンションで2回目の大規模修繕工事を終わって間もない時期だった。

 2回目の大規模修繕工事が必要だという話になった時、最初の大規模修繕工事に携わった者に旗振りの求めが来るのは当然の成り行きだっただろう。

 でも、正直に言って、10年ちょっと前の大規模修繕工事の初めから終わりまでを経験済みなのだから、今度は何とかなるだろう・・という気持ちがどこかにあった。

 でも、これは、ある種の思い上がりだった。やってみて大違いだと思い知ることの連続だったからだ。

 第1回目の大規模修繕工事は昭和50年代の末期で、専門の組織もルールもなく、ただ、もう闇夜の手探りの気分だった。

 このころは、まだマンションの大規模修繕工事そのものが珍しくて、雑誌に連載記事を書いたこともある。情報価値が雑誌の売れ行きを動かすだけの重さを持っていたから、大規模修繕工事の記事が出ればそれなりに売れ行きが伸びたのかもしれない。

 そんなころ、できたばかりのマンション管理センター理事長から声がかかった。センターの初代理事長は住宅金融公庫の総裁でもあったから、どこかから大規模修繕工事の旗振りを務めていた私のことが伝わったのだろうと思う。

 確かに発足したばかりのマンション管理センターには、実情がわかっている人がほとんどいなかった。

 でも、自分が納得して関わったのだから、手は抜けない。もともと引き受けたことには一途になる性分がある。

 そう思ったのが、30年を超えるマンション管理との関わりの始まりだった。

マンション管理に関わる30年あまりが始まったが、書くことも語ることもそれほど変わってはいない実感が・・・

 自分の苦労が大きかった分だけ余計な苦労をしなくてもいいような効果をもつ情報を知らせたい気持ちは、マンション管理センターとの関わりでひときわ大きくなった。

 だが、具体的な手段は実に乏しかった。知恵を凝らした月刊誌「マンション管理センター通信」は大して役に立たなかったし、何よりマンション管理センターが知名度の低い超マイナーの組織だったから、存在感がほとんどなかった。

 さすがに、これでは・・・と思ったらしいセンターの担当者から、どうしたらいいでしょうかと相談を受けたときの驚きを今も覚えている。

 センターの人は、こう言った。『ウチのセンターのことを知ってもらえる案内状を郵送します。マンションがあれば必ず管理組合があるはずだし、そこに理事長がいるはずです。名前なんかわからなくてもちゃんと郵便は届くはずですから』

 何だかピンと来なくて、郵便封筒にどう書くのかを確かめてみると《リクルートの「週刊住宅情報」の後ろの方に中古マンションの欄が何十ページもあって、そこでマンションの名前も所在地もわかりますから。》という。

 思わず《名前がわからなかったら、大半の郵便が宛先不明で返送されてきますよ。はずだ、はずだとおっしゃるけれど、実情は違いますからね》と切り返した。

 正直なところ、実情知らずの能天気ぶりに腹が立ったのだ。

 最終的に固まったのがこちらから提案したマンション管理セミナーの開催だった。当時の新聞は開催行事の告知を生活情報として掲載していたので。かねて「住宅評論家」のクレジットで縁ができた各紙に記事の掲載を頼んだ。不安だったが、かなりの新聞がこの要望に応じてくれたのは正直に有難かった。

 それほど有名ではない会場で平日に開いたイベントだったが、自分自身が関与する最初のマンション管理セミナーがこうして実現した。
                   ☆
 セミナーという具体的な機会の実現で、マンション管理という課題が六法全書に出てくる法律や設計図の次元から人間の体温にあふれた現実感を一気に増した。

 竣工以来ずっと住み続けてきたマンションで生活感覚レベルになったマンション管理は、顔の見えるリアルな課題に予想を超えるほど大きく変わった。
                   ☆
 知りたい人へ、知りたいことを知らせる・・・。自分にわかっていることを残すところなく伝える。書くことも話すことも、すべてここに集中している・・・。
                   ☆
 この思いはブログを書き続ける最大の支えになってきたし、今も、そこは全く変わらない。 

| muraitadao | コラム | 08:26 | comments(0) | trackbacks(0) |









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