村井忠夫のマンション管理ブログ

村井忠夫のマンション管理ブログ
【マンションに住む実感を確かめるノート】自分のマンションに何人住んでいるかわかりますか?マンション管理の急所は「ちょっとした手数」に尽きる〜答えは市役所にあった!住民基本台帳データという答えが・・・〜

住んでいる人がいるからマンションはマンションになれる。誰も住んでいなかったら、もう今頃は・・・

 4棟600戸あまり。居住人口は今でも1000人を超える。空き家はめったに出ない。

 築後45年。けっこう古くなったマンションだが、不動産会社の買取勧誘のビラは、今も連日のように舞い込む。

 竣工以来ずっと住み続けてきて様々な感慨を覚える日々だが、昔からいつも頭に浮かび続けてきたことがある。

 それは、このマンションに「いま何人の人が住んでいるのか」という、とても当たり前だが、実は、ちょっと確かめにくい疑問だ。

 単純で、誰が相手であろうと説明抜きで通用する疑問だ。

 単純すぎて、普通は、誰もこんな疑問を口にすることさえないだろう。

 だが、いま誰かにこう聞かれたら、どう答えるか。

 即答できる人は、たぶん、それほど多くはあるまい。

 「そんなわかりきったこと、急に聞かれたって・・」とか何とかぶつぶつぼやきながら言いつくろって、あいまいにぼやかすことになるのではないだろうか。

 でも、きっと、黙ったまま胸の底でつぶやくだろう。

 「正直、よくわからないけれど、わからないのは、みんな同じじゃないか。毎朝お迎えの車がくる○○省の□□さんだって、△△大学の∇∇先生だって知らないだろうし・・」
                   ☆
 こんなわかりきったことに答えられなくてどうする・・・と一応は誰しも思うのだが、実は、いざとなると、どうやって確かめたらいいのか、情報がまったくない。管理規約がどうだとか区分所有法がどうだとか、舌を噛みそうで読み方さえわからない漢字言葉の理屈を並べ立てても、何人・・という肝心かなめのことがわからなかったら何の役にも立たない・・。
                   ☆
 最初の大規模修繕工事が現実的な課題として気になり始めたころから、この疑問がいつも頭にこびりついて離れなくなってきた。

 竣工後10年があっという間に過ぎた昭和50年代半ばだった。

答えは市役所にあった!市役所の住民基本台帳人口データの中に!ただし、取り寄せた後が・・・

 かなり長い間、頭を離れなかったこの問いの答えは、その後、意外なところにあることがわかった。

 結論を言えば、情報公開制度を利用して市役所から取り寄せた住民基本台帳の人口データが、その答えだった。
 気にかかっていた疑問を解く情報は、手の届くところにあったことを知った。
                   ☆
 ただし、取り寄せた後、管理組合が使える形に加工するのが大変だった。あらましを書くと、こうなる。

 市役所から取り寄せた原データは、コンピューターで打ち出した町・丁目別の形になっている。無機的なシートの数字は、男女別・年齢別になっている。

 わかるのはそれだけだが、幸いにして棟別の形になっている。これをエクセルで簡単な見やすい形にアレンジする。

 単純きわまる作業だが、年齢相応の手数と根気が要る。それに数字を正確に入力する時間の覚悟が・・・。

 そこを承知してもわかることは次に書くようなレベルのことだけだが・・。
●いまこのマンションに住んでいる人は何人か
●最高年齢は男女別にみると何歳か
●未成年の子供は何人か
●65歳以上の高齢者は何人か
●65歳から74歳までの前期高齢者は何人か
●75歳以上の後期高齢者は何人か

                   ☆
 事情が詳しくわからないのだが、こうした形のデータをほかの大規模修マンションと並ぶ形でアウトプットしてくれるので、同じ市内のほかの大規模マンションの居住者データもわかる。それで同じエリアでほぼ同じ規模のマンションとの対比ができる状態になる。

 「ウチのマンション」の様子は「よそのマンション」と比べるとわかりやすくなるから。このメリットは大きかった。

で、得られた答は役に立ったかというと・・・

 さて、こうした手数と時間とエネルギーを傾けて得られたデータは、役に立ったか。

 正直に言うと、何とも言い難い。

 通り一遍のマンション管理なら、こんな面倒くさいことはやらなくても困らない。

 だが、そうでない別の見方、例えば、いま《このマンションに住んでいる人が、あと5年ぐらいたったら、どうなるのか》といった疑問が出てくると、このデータが頼りになる。

 さらに、この点を承知して続けていけば、いま見えている自分のマンションのこれからの光景が見えてくる。

 実は、この点の意味が最も大きい。

 一人っきりではわからない将来の不安を少しでもどうにかできるかもしれない。

 マンションは、住む感覚を共有できる世界だ。

 これだけは、一戸建て住宅とまるで違う。
                   ☆
 でも、これだけわかっていながら、誰がこの面倒くさい役目を引き受けるのかを決めなければ・・・。

 誰も手を上げたがらないから、この私がずっと引き受けてきた。

 でも、80歳代も終わり近い。

 そろそろ・・・・・。
                   ☆
 本当の問題が、見えてきたような気がする。

| muraitadao | コラム | 12:01 | comments(0) | trackbacks(0) |









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